YUSUKE SASAKI

心地よい夢から覚めて
始まりに嫌嫌おはよう
長い付き合いだけれど
未だに慣れることはない

なんだか暗い気分
そんな気はしていた
それでも期待して
カーテンを開けてみる

予感は見事的中
ガラスに集まった滴
たまにはいいかななんて
未だに慣れることはない

少し遅めの支度
調べたバスの時刻表
間に合わない諦めた
傘差して歩いていこう

水溜まりの空
落ち葉舟の道
たまにはいいかな
そんな気もしてきた

光と影の庭
僕らの棲む街
優しい風の色
他には僕だけ

長い針一回り
雲間射し込んだ光
雨の僕カタツムリ
傘から出られない

なんだか嬉しくて
それでも不安で
どうせ雨が降る
傘から出られない

なにかと言い訳
うまく逃げてきた
なんでもいいから
とにかく隠れたい

心地よい夢から覚めて
始まりに嫌嫌おはよう
たまにはいいかななんて
未だに慣れることはない